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隠蔽捜査5 宰領 


隠蔽捜査シリーズのファンは全国に多いが
私もその一人だ。
シリーズ第5弾(正確には6弾だが)の小説新潮の連載が今年の2月で終了した。
やがて単行本化されるだろう。

主人公の竜崎伸也に惚れ込んでいる。
警察庁の高級官僚だったが、
今は左遷され大森署の署長である所謂キャリアだが
原理原則を貫く信念の人である。
このような人物がもし実在するなら
なんと頼もしい事だろう。

日本を任せるに足る人物である。
廻りからは変人扱いされているが
本人は何故自分が変人や唐変木と思われているのか理解できない。
国の為に命を張る事を当然だと思っている。

廻りも竜崎を変人扱いしているが、少なからず尊敬の念を抱いている。
原理原則に従い慣例や損得に惑わされずやるべき事を貫き難事件を解決に導く。

竜崎と好対照の人物として警視庁刑事部長の伊丹俊太郎が登場する。
緊迫感漂う物語の展開の中で竜崎と伊丹の会話が、読みながら度々笑いを誘う。

本人達は至って真面目なのだが、テレビの漫才などでは笑わない私も
思わず吹き出してしまう。

著者の今野敏はベテランだがこのシリーズで数々の賞を受賞した。
このシリーズは人気なので作者の今野敏も6弾7弾と創作活動を続けると思われる。
又、それを期待したい。

永遠のゼロ 映画化キャスト決定

【永遠の0】の映画化決定が今年の5月に報道されたが、最終キャストがこのほど発表された。

百田尚樹原作のベストセラー作品だが、私もこの本を読んだ時には
感動で何度落涙したかわからない。

私は今年57歳になるが生まれて物心ついた時には戦争は既に過去のもので自分とは関わりのない遠い話だった。

幼少より様々な戦争の話や本。ドキュメンタリー、映画等の情報でこの太平洋戦争の概要はわかっている気がしていた。

しかしこの本に出会い読破した後には先の戦争の印象は全く違ったものとなっていた。初めて太平洋戦争の本質がわかった。

年代を問わずこの本はぜひお薦めしたい一冊だ。

読んだあと、この物語のスケールから映画化はとても難しかろうと思っていたが ALWAYS 三丁目の夕日の山崎監督がメガホンをとるという。期待したい。特に景浦役の田中泯は本を読んでいた時にイメージした人物だ。はまり役だろう。

奇偶


山口雅也ワールドと言うべきか。
ジャンルは一応推理小説ではあるが、内容は形而上学を中心に量子力学、哲学、現代思想をベースにした作家である主人公と登場人物との対論が殆どを占める。

家相、風水とは関係の深い易経も登場する。いやむしろ易経が中心というべきか。

私も若い頃から現代思想には強く興味を持ち、フロイト、マルクスにかぶれ、文学ではドストエフスキー、太宰の作品は全て読破し、30歳過ぎからはソシュールに強く影響を受け、レヴィストロース、フーコー、ドゥルーズ、デリダ、等々。

この本は山口雅也の見識の深さがうかがえる本だが、物語は主人公の廻りで連続して起きる不可解な事件をめぐる推理形式で易経が重要なキーワードとして展開していく。導入部からぐいぐい引き込まれ一気に読み終える。

最近は昔に比べて読書量は落ちたがそれでも月に4冊は読んでいる。
その中でもこの本は現代思想や家相風水に興味を持つ方にはお勧めの一冊だ。