家相学による家族関係の構築(親子の断絶の解消)

日本では1960年代に核家族化が急激に進みました。

政府による住宅建設5カ年計画が1966年に始まり
公団住宅等の建設が8期続いて人口に見合った
住宅が建てられ国民に行渡った結果、核家族化も進みました。

農家等を基盤にした第一次産業も、核家族化の波と共に
従事者が減少の一途を辿ります。

核家族化が進むと新たな問題が浮上します。
親子の断絶です。

当時は、公団住宅等の2LDK3DKや3LDKの間取りは、洋風で近代的な
間取りとして受け入れられました。

子供は勉強部屋として個室を間取りに割り当てられました。
それまでの和式間取りは、和室をフスマで仕切ったフレキシブルな
間取りでしたが、プライバシーには欠けていました。

大家族制の中では、老夫婦と若夫婦、そしてその子供はフスマ1枚隔てて
就寝するという気詰まりがありましたが、新しく入居した公団住宅は
プライバシーの点では、夫婦にとっても嬉しいいものでした。

子供にとっても自分の個室があることは、勉強にも遊びにも親の目から
離れ伸び伸びした空間を手に入れました。

しかし、この間取りは固定化された壁で区画されていますので
和式間取りに比べては、フレキシビリティーには欠けています。

家族の成長や構成の変化には対応出来ません。
子供も成長し、思春期を迎える頃には部屋に閉じこもりがちになり
食事の時以外は部屋から出てきません。

親も容易に子供部屋に入れなくなります。
会話も無くなり、親子の断絶が生まれます。

間取りは和式よりも、洋式の間取りが合理的に出来ています。

間取りが合理的という事は、生活スタイルも合理的になるという事です。
つまり会話しなくても生活はある程度は営める訳です。

和室で形成された従来の和式間取りは、お互い気を使いながら生活しなければ

なりません。どうしても会話が必要となってきます。
親子や兄弟のコミニュケーションで、間取りの不合理を補っていきます。

現代の住宅は殆どが洋式建築が普及しています。

親子の断絶も様態が変化し、ニートと呼ばれる若者が増えています。
登校拒否、大人になっても仕事につかずネットやゲームで
部屋に引きこもり、場合によっては食事も自分の部屋まで運ばせる。
社会問題化しています。

家相学は、こういった親子の断絶を顕在化させない間取りプランを
具現化します。

長男は、昔で言えば惣領で家督相続者であり大事にされ
責任を負わされました。 
現在でもその名残はあります。

家相では、長男の定位は東方位で間取りの配置もこの方位が大吉です。
勉学に力を入れるのであれば、北東方位でも結構です。
北東は、家相的には三男の定位で北方位が次男の定位です。
しかし、男子であればこの三方位で結構です。

本命星方位や面積、動線、形状と合せて方位割を決定していきます。
動線は、玄関から直接部屋に出入りできるプランは、必ず避ける事です。

直接出入りできれば動線的には合理的ですが、家相的には凶です。

子供の生活動線は、他の家族との生活動線と錯綜させる事が大事です。

前述しましたように、不合理の中にコミュニケーションが出来て
会話が生まれます。

家族のパブリック空間を通ってから、自室に入る動線がいいでしょう。
パブリック空間で重要な用途は、リビングよりも、むしろダイニングです。
方位は南東。
これに連続するリビングは、南方位です。

ダイニングテーブルは、極力大きい物を用意して下さい。

このテーブルは、一家の主人が日曜大工で作れば最高です。
大きさは、幅が130cm程度で長さは180cm程度で結構です。

このサイズは、既製品では少ないので特注か自作になるでしょうが
家の大黒柱といえるほど、家族の関係を支え続けます。

中央には花を飾って下さい。
家族は食事以外でも、ここに集まります。

子供は部屋から出てきて、ゲームや勉強もここでするようになます。

主人も読書やホビー制作、奥さんはアイロンがけやノトーパソコンで家計簿等々。

各々が違ったことをしていても、心地の良い距離感です。

居間には、長いソファーが一脚あれば結構です。
このLDに皆が集まり家族の関係は培われ、親子の断絶は
この家庭には無縁のものとなります。