村上春樹、本命星はスターの星

村上春樹64歳、本命星は七赤金星、月命星は六白金星。
傾斜は乾宮傾斜。

この星はまさに彼を表している。
スピーチ上手でリベート上手。

口達者でウイットもある。社交性があり要領がよくオシャレでスマート。

要するにスターである。

今日のニュースで村上春樹が今年もノーベル文学賞を逃した事を報じていた。

熱烈なハルキストと呼ばれる春樹中毒者の落胆は如何ばかりか。

テレビでも受賞を信じて祝杯のワイン片手に発表を待つ
若い女性たちの様子が映し出されていた。

落選を聞くと微かに悲鳴をあげて膝を折り
「楽しみは又来年という事で・・」とニコヤカにうなだれていた。

ここ数年恒例の行事となりつつある。

彼の文学は海外で評価が高いが、この国内での熱烈ファンは
本当に村上文学が解っているのか。海外の作家を読み込んでいないと
村上の小説の文体が伝わらないだろう。

私もドストエフスキーの小説は殆ど読破しているが、
小説で腹を抱えて笑った経験は彼の小説以外にはない。

現象を抉り掘り下げた、あまりにも的確すぎる表現に
思わず笑いがこみ上げてくるのだ。

彼の複雑で難解な言い回しを
ロシア語から日本語に訳すと
日本語にはない新鮮な表現になる為ではないか。

ドストエフスキーの小説の「地下生活者の手記」は
私が読んだのは米川正夫訳だが現在は江川卓訳の
「地下室の手記」が一般的だろう。

この二つを読み比べると江川卓訳の方は訳文の言い回しが現代風になり
ドストエフスキーが抉る切っ先の深度が違う。

このように他の国で出版される場合は訳者が重要な一翼を担う。

日本文学も海外ではその国の言語に訳される。

村上春樹の文体は海外でどう訳されるかを計算し尽くした、
明らかに海外(欧米)に向けた文体だ。

海外での評価は益々高くなるだろう。

近い将来ノーベル賞獲得も夢ではない。